きっと、受かるよ
LINEが届く。
「できたと思う!」
―苦手な数学も?
「キミに繰り返し教えてもらったところだった!」
―わ。ヤマを張った甲斐があったか
「まだ、結果がでたわけじゃないけどね」
続けて……
「ね、あっちの入学手続きはしたの?」
―入学金は払ったよ
「わたしも。じゃあ、またいっしょになるかもだね」
―え?でも、行きたい女子大、手ごたえあったんでしょ?
「あったよ!もし受かったらキミのおかげだ。感謝だ」
―だね
「もし、受からなかったらの話!」
彼女の思いが叶うように、ボクが手伝えることをすることが
距離を遠ざける結果に繋がる、皮肉。
いっそ、彼女が合格しなければ……と願えるくらいの
悪人になれたら良いのだけれど。
LINEを送る。
―きっと、受かるよ!ボクが教えたんだからw
photo・nishida shuhei
text・suzuki sachihiro
stylist・kawahara ayumi
hair make・takara madoka
costume・https://auntierosa.com/
update・2022.3.2
とうま・あみ
11月2日生まれ
https://www.dine.co.jp/talent/ami